たきざわ茂秋加茂市議会ニュース

加茂市議会議員、滝沢茂秋の日々の活動などから見える加茂市の姿をお知らせします。

中学生による市議会体験学習(その2)

前回のブログからの続きです。

 takizawa.hatenablog.com

 加茂中学校の生徒さんを迎えての職業講話と体験学習、ワークショップは

・加茂にあったら良いもの

・加茂がどんなまちだったら良いか

の2点をもとに進めました。

 

今回のブログでは後半の「加茂がどんなまちだったら良いか」を話し合っていくところからの様子を紹介したいと思います。

 

〇加茂がどんなまちだったら良いか

生徒さん達はどうやら事前に自分たちで話し合ったらしく、

・お年寄りも若い人も楽しめるまち

・住みやすさを感じるまち

という2つのイメージで一致していました。

誰もが楽しく住みやすいまちというのは頭の中でイメージしやすいもの。

これを現状の加茂市に当てはめて、いくつかのポイントから考えます。

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議場見学の様子

〇その障壁になっているものは?

次に、加茂市で「誰もが楽しく住みやすいまち」を実現するために、いま何が障壁になっていると思うかと聞いてみました。

皆さんからの意見としては、

・人口が減っている

・元気がないまちという印象

・ショッピングモールが無いので買い物が不便

・若い人が少ない

・何もないと住んでいる人が思っている

など。

これらは昨年行われた市民アンケートの際、市外に転出したいと回答した人の理由であがった内容と近いものです。

かなり実態に近いイメージを持っているのだなと感じました。

 

〇加茂にある価値って何だろう

課題があるとすれば、それを解決しなければ実現は難しいでしょう。

そこで解決の助けになるものとして、今度は現存する加茂市の価値(資源)について話し合ってみました。

すると、

・水田

・加茂山

・加茂川

・下条川(ダムも含む)

・水源地

・商店街

・カフェ

・お米

・こいのぼり

・祭り、イベント

・新しいお店がある

・加茂紙

・交通の便が良い

・のどかな風景

と、どんどん出てきます。

これらを活かすことで「誰もが楽しく住みやすいまち」を実現できないものでしょうか。

 

〇自分たちは何をする?

理想像と障壁、現存する価値を話し合い、最後に自分たちができることは何かについて意見を求めました。

そこで出たものは、

・普段から近所づきあいをして助け合えるようにする

・イベントなど交流する機会をつくってみんなが集まる

・自分たちが加茂市の良い所の情報発信をする

以上の3つの要素です。

 

私はこれが生徒さん達からでたことに正直驚きました。

近所づきあいによる交流は日常の安心感を向上させ、イベントなどによる交流は非日常の豊かさをつくります。

さらに情報発信をすることで価値を増幅させていく。

この3つの要素が加茂市において実現されるならば、きっと加茂市は「誰もが楽しく住みやすいまち」になることでしょう。

 

〇実はすでに行っている価値創造

今回の職業講話と体験学習で来てくださった生徒さん達の通う加茂中学校はシトラスリボンプロジェクト」というコロナ禍で生まれた差別や偏見を無くしていくことを目的とした活動に賛同し、学校関係者でリボンづくりを行って先日市内の公共施設に寄贈されました。

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こうした活動は自らの思いを表現するだけでなく、取り組み自体が加茂市の価値となり地域の誇りに繋がります

実は自分たちが地域の価値をつくり高めていく存在になっているということを誇りに思っていただけたなら、きっと加茂市は良くなるでしょう。

終わりに、生徒さん達にこの活動がどんなに素晴らしいものかお話しして、まちをつくるのは市役所や市議会だけでなく住んでいる人たちなのだと伝え、今回の事業を終了いたしました。

中学生による市議会体験学習(その1)

3月11日、加茂中学校の生徒さん5名を加茂市議会に迎え「職業講話と体験学習」を行いました。

これは中学校と教育プラットフォーム「plat KAMON ぷらかも♪」(※)との共同プロジェクトです。

協力する市内13の事業所・団体をグループに分かれて生徒さんが訪れ、それぞれの仕事や活動に触れることで地域における学びの場とするというもの。


(※)「ぷらかも」については素晴らしい活動をしているので別の機会に紹介したいと思います

 

〇初めての市議会受け入れ

加茂市役所には毎年のように市内の生徒さんが訪れ、行政の仕事を学んでいらっしゃいます。

議場の見学なども行われますがそれも市役所として受け入れている中でのこと。

実は中学生の職業講話と体験学習を加茂市議会が受け入れるのは初めてのことでした。 

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市議会の役割紹介のため用意した資料

 

〇どんな風に進めるか、それが悩みどころ

市民と市議会、市役所との関わりについて説明したり議場を見学してみたりは思いつくものの、市役所の仕事ではなく市議会の役割を生徒さんに感じてもらう方法については悩みどころでした。

結果として、

・最初に議場と当日行われている常任委員会の様子を見学する

・市議会のしくみについて説明する

・市役所企画財政課の担当者より「ふるさと納税」についてお話しいただく

これに加えて

・ワークショップ「加茂がどんなまちだったら良いか」

としました。

市議会は市民と一緒に地域の今とこれからを考える役割も担っていることから、生徒さんと加茂市について語り合ってみたい、それが一番この仕事を感じてもらえるのではと思ったところです。

 

〇全員フラットに話そう

ワークショップでは

・加茂にあったらよいと思うもの

・加茂がどんなまちだったら良いか

という、生徒さん達に事前に考えてきてもらっていた2つのポイントについて、その内容を深めながら進めます。

参考までにこのワークショップには企画財政課の職員さんも参加してくださいました。 

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〇加茂にあったら良いものは?

まず初めに「加茂にあったら良いもの」について

生徒さん達からでたのは

・人力車がいつでも乗れる (理由:加茂の魅力が感じられる)

・加茂病院に小児科があったら良い (理由:兄弟が病気の時に困った)

・加茂山の池を今よりずっときれいにしてほしい (理由:池の奥の方が良いのにもったいない)

スターバックス (理由:おしゃれな街にはつきもの)

ほか、しっかりと話してくれました。

生徒さん達はただあったら良いものを挙げるだけでなく、その理由についても考えてくれてきたことにびっくり。

相当に準備していたことが推察されます。

 

これを踏まえ加茂市がどんなまちだったら良いか」についても話し合うのですが、その展開も大人の方が驚くほどに的確でした。

少し長くなりそうなので、それらに関しては(その2)としたいと思います。

ふるさと納税がなんと6倍に!

納税者が自分の応援したいまちへ寄付をすることで、

・納税者は返礼品として地域産品を受け取ることができ控除も受けられる

・寄付を受けたまちは財源が増える

ということで始まったふるさと納税

加茂市は他市町村に少々遅れをとりましたが、徐々に充実を図っているところです。

特に今年度の伸長はめざましく、全くもって驚くばかり。

 

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http://www.city.kamo.niigata.jp/furusato_nozei/

ふるさと納税増額のため補正予算計上!

1月15日にふるさと納税について専決補正予算が計上されました。

その内容は、

・歳入

ふるさと加茂応援寄付金(ふるさと納税) 1億6,000万円

歳入合計 1億6,000万円

・歳出

ふるさと加茂応援寄付金推進事業費 7,777万円

財政調整基金積立金(市の貯金) 223万円

道路除雪作業委託料 8,000万円(前回のブログでお話ししましたね)

歳出合計 1億6,000万円 

というものです。

 

 〇年度当初は1億円を予定していたが・・・

ふるさと加茂応援寄付金(ふるさと納税)は当初予算で1億円を目標としていました。

そこに12月定例会の補正予算でさらに1億円を増額していますので今回の補正予算と合わせて、

1億円+1億円+1億6,000万円=3億6,000万円

つまり今年度のふるさと納税は3億6,000万円となったわけです。

これを令和元年度の決算額5,573万円と比較すると約6.5倍!

 

◯なんでこんなに増えたの?

今年度ふるさと納税が飛躍的に伸びた要因はいくつかあります。

 ①全国的に増加傾向

今年は巣篭もり需要の影響もあってか、インターネットでの販売額が急伸中。ふるさと納税も同様に全国的に金額が伸びているとのこと。全国的な数字が今年度末にどのくらいになるか注目されます。

 ②掲載サイトの増加

令和元年度スタート時には2つの掲載サイトでしたが、元年度途中で2→5、2年度には5→6サイトにまで増加しました。

掲載サイト増は当然ながら選ばれる機会に繋がっていることと思います。

 ③返礼品の増加

返礼品目の増加も寄付金増額の一因だと思います。

元年度には31事業者、234品目だったものが2年度(11月末時点)では39事業者、413品目まで増加しています。

 

ふるさと納税のうち市の財源になるのはいくら?

ふるさと納税で寄付された金額がそのまま財源になるわけではなく、約50%は返礼品と事務手数料になります。

実際、1月の専決補正予算で見ても1億6,000万円のうち7,777万円は推進事業費として支出されました。(上記のとおり)

つまり今年度3億6,000万円のうち1億8,000万円は市の財源として、残りは返礼品と手数料になります。

それでもこの金額は大きく、財政に乏しい地方自治体では貴重な行政事業の財源となりますから加茂市にとってもありがたいばかり。

 

〇課題の多い制度だが

自治体応援というよりも返礼品目的という場合が多い

・税金に充てられるべき財源が公共事業に使われないのはいかがなものか

・地域間競争であって正当な税分配にならない

このように課題の指摘される制度ではありますが、現状を鑑みてやるべきかどうかと言えば答えはYesとなるでしょう。

私は今後、国としてこの事業をどうしていくのかも含め注視していきたいと思っています。

加茂市の除雪、かかった費用はどのくらい?

年末から降り始めた雪、加茂市内では1月13日まで10日間にわたって除雪作業が行われました。

 

〇かかった費用はどのくらい?

10日間の中には

①除雪作業した日(1日あたり500万円)

②除雪作業に加えて排雪のために運搬作業もした日(1日あたり1,300万円)

があります。

 

①除雪作業だけの日

1月1日〜4日までの4日間

1日あたり500万円×4日=2,000万円

 ②除雪作業+排雪運搬作業の日

1月8日〜13日までの6日間

1日あたり1,300万円×6日=7,800万円

 

両方あわせて9,800万円になりました。

当初予算には除雪作業委託料として3,800万円が計上されているので

9,800万円-3,800万円=6,000万円の不足

 

1月15日に、この不足分6,000万円と今後の降雪を見込んだ2,000万円(除雪作業4日分を想定)を合わせて8,000万円が補正予算として組まれています。

 

〇除雪は生活に欠かせない事業だから

昨年、一昨年のように記録的少雪の年は別として、毎年不足する除雪委託料。

厳しい財政事情とはいえ、生活インフラの一つとして当初予算に相当額を計上しておくなど、来年度以降は対応が必要でしょう。

除雪作業の委託先不足やオペレーターの人材不足が懸念され、加えて消雪パイプの不調な地区もあるだけに、これからを見据えた除雪対策は雪国にある小さなまちの大きな課題となっています。

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消雪パイプが不調のため雪が積もった道路

今冬もまだ降るだろう雪に対応するため、委託事業者の皆さんや行政担当の方には引き続きご尽力いただくことになりますが、生活する私たちとしても理解・協力していかなければと思うところです。

看護科のあるまち、加茂市

所用で加茂暁星高校看護科に伺いました。

 

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現在、看護師不足は地域医療のひとつの課題。

新潟県内でみると33,400名の需要者数に対して29,300名が就業しており、約3,100名不足しています。

そんな中、看護師を目指す学生さんには将来の地域医療環境の一端を担う存在として大いに期待するところ。

 

〇看護科を持つ学校があるのは加茂市のメリット

医療に携わる人材を育成する学校があるということは、その専門家が地域にいるということです。

地域と学校とが連携して学生の学ぶ環境を作れたなら、きっと双方にメリットがあると思います。

 

1.地域看護の実習

私たちの住む地域には子どもから高齢者、妊婦、持病のある方、障がいを持つ方など様々な方が生活しています。

加茂市の人口構成や環境を踏まえて、市民がいきいきと健康的に暮らすことができるように、健康増進、疾病予防、早期発見・早期治療、リハビリテーション、終末期療養を支援すること

これは地域看護という考えです。

例えば市内各所のコミセンで

・子育て相談

・老人健康相談

・血圧の測定

・日常生活の指導

といった実習を行ってもらえたら、地域に根差した看護実習となるのではないでしょうか。

 

2.新生児訪問の同行

現在は年に一度、子育て支援センター「あそびの広場」で実習を行っているようですが、加茂市で行っている新生児訪問「こんにちは赤ちゃん事業」に学生が同行して、助産師さんからの指導や子育てしている保護者の様子を学んでいただくのも意義深いものと思います。

 

〇まちの保健室として

このように学生さん達の実習を地域に広げられたら、健康情報の提供や健康学習の支援の場が生まれ、加茂市に住む人たちの健康への関心の高まりや安心感につながることと思います。

住民にとっては「健康相談の場」

看護学生にとっては「まちの教室」

加茂市にはそんな「まちの保健室」があると内外にアピールして、地域の良さにつなげたいものです。

市民アンケートから見える加茂市の課題

新しい年を迎え心よりお喜び申し上げます。

コロナ感染症により生活は一変していますが、市民が安心して住み続けられるよう市民の代表たる市議会議員としてこれからも努めてまいります。

 

  〇若い人が「引っ越したい」というのは加茂市の将来に黄色信号

昨年秋、市による市民アンケートが行われました。

その中で気になる結果がありましたので見てみます。

 

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結果をみると、なんと30歳代以下の30.7%が「市外へ転出したい」と回答しています。

アンケートの中では、住み続けたい理由として「住宅への満足」「自然の豊かさ」を挙げる方がいる一方で、市外へ転出したい方は「買い物が不便」「仕事の都合」などを理由にされる方が多かったようです。

この若い世代に転出希望割合が高いという傾向は、これからの加茂市にとって対策が迫られる要素となるでしょう。

 

〇人材と環境に恵まれている加茂市

一方で、今回のアンケートを分析してくださった専門家の所感では、加茂市対外的に地味なイメージだが市民の意識が高く、これを活かすことで豊かなまちをつくれるのではないかとのことでした。

 

〇考える市民がまちをつくる

  私の掲げるテーマは上にある言葉「考える市民がまちをつくる」。

自然の豊かさ、文化・教育の充実を背景に、民間と行政とが連携しながら加茂市らしいまちづくりを実現していきましょう。

皆さんとともに考え、行動し、実現する市政を目標に、これからも活動してまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします!

令和元年度決算(まとめと市政のこれから)

これまで数回にわたり令和元年度決算の様子をお伝えしました。

内容をまとめると、

 ①経常収支比率(市の収入と基礎的な支出の割合)は98.5%で、全国・県内と比べてかなり高い。

 ②財政調整基金(市の貯金)は1,350万4千円。予定外の支出には基金が使われるが、今の金額では大規模なものを補えない危険性がある。

 ③実質単年度収支8,391万3千円の黒字だが、基金特別会計から繰り入れているので健全とはいえない。

 ④実質公債費比率(収入に対する借入金返済額の割合)は10.1%で、県内では高い訳ではないが全国平均よりも高い。

 ⑤将来負担比率(収入に対する将来負担する借入金の割合)は123.0%で、県平均や早期健全化基準(350.0%)と比較すると問題がなさそうだが、全国平均27.4%と比べるとかなり高い。

以上の結果をみると、事業の見直しなど様々な財政健全化が図られているものの、数字が示すとおり状況は楽観視できません

 

〇将来像は総合計画で示される

 そこで市では、これからの姿を市民に示すため加茂市総合計画の策定やその前段となる公共施設再配置計画などが検討されています。

 特に加茂市将来像を考える上で大切になるのは総合計画

来年10月にはその検討結果が発表される予定です。

この総合計画の中には

基本理念(理想とする姿・考え)

基本構想(具体的な目標)

基本計画(目標達成への手段)

があります。

これにより、私たちの加茂市どのような姿を理想として具体的なまちづくりを行うのかが明確になってくることでしょう。

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〇私の考えるキーワードは健康・文化

 私は少子高齢化・人口減少など社会変化が進む中で加茂市がこれから目指すべきは、市民が健康で文化的な生活を継続できるまちづくりだと思っています。

環境・教育・産業・歴史などといった資源を活かしたコミュニケーションの機会を図りながら健康に過ごせるまち、つまり「交流する健康市民」を理想としてはいかがでしょうか。

 一つの例としては先日の健康ウォーク

 今年からコースを変更して、街なかを300名以上の参加者がリュックサックを背負って歩きました。

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市内の方はもちろんですが、加茂駅をたくさんのリュックサックを背負った方が降り立ち、加茂山や加茂川、商店街や郊外へと日常的に歩いて楽しく交流する場面をイメージすると、加茂市の価値を生かした素晴らしい取り組みになるのではと想像するところです。

 

〇考える市民がまちをつくる

 先にお示ししたとおり加茂市の財政は楽観できない状況にあります。

この状況下で行政に全てまかせきりで憂いているのではなく、私たちの課題については私たち自身も考えることにより解決策を見出したいものです。

課題について考えるとき、

・私たちが取り組むことで解決できること

・私たちと行政が一緒になれば解決できること

・行政でなくては解決できないこと

これらを住民が主体的に整理できたなら、きっと住んでいる意義を感じられることと思います。

 これはまさに私の掲げるスローガン「考える市民がまちをつくる」というもの。

私は加茂市が住む人にとって自分のまちとして誇れるものであり続けるよう、これからも皆さんと一緒に考え行動してまいります。