令和元年度決算(まとめと市政のこれから)
これまで数回にわたり令和元年度決算の様子をお伝えしました。
内容をまとめると、
①経常収支比率(市の収入と基礎的な支出の割合)は98.5%で、全国・県内と比べてかなり高い。
②財政調整基金(市の貯金)は1,350万4千円。予定外の支出には基金が使われるが、今の金額では大規模なものを補えない危険性がある。
③実質単年度収支は8,391万3千円の黒字だが、基金や特別会計から繰り入れているので健全とはいえない。
④実質公債費比率(収入に対する借入金返済額の割合)は10.1%で、県内では高い訳ではないが全国平均よりも高い。
⑤将来負担比率(収入に対する将来負担する借入金の割合)は123.0%で、県平均や早期健全化基準(350.0%)と比較すると問題がなさそうだが、全国平均27.4%と比べるとかなり高い。
以上の結果をみると、事業の見直しなど様々な財政健全化が図られているものの、数字が示すとおり状況は楽観視できません。
〇将来像は総合計画で示される
そこで市では、これからの姿を市民に示すため加茂市総合計画の策定やその前段となる公共施設再配置計画などが検討されています。
特に加茂市の将来像を考える上で大切になるのは総合計画。
来年10月にはその検討結果が発表される予定です。
この総合計画の中には
基本理念(理想とする姿・考え)
基本構想(具体的な目標)
基本計画(目標達成への手段)
があります。
これにより、私たちの加茂市がどのような姿を理想として具体的なまちづくりを行うのかが明確になってくることでしょう。
〇私の考えるキーワードは健康・文化
私は少子高齢化・人口減少など社会変化が進む中で加茂市がこれから目指すべきは、市民が健康で文化的な生活を継続できるまちづくりだと思っています。
環境・教育・産業・歴史などといった資源を活かしたコミュニケーションの機会を図りながら健康に過ごせるまち、つまり「交流する健康市民」を理想としてはいかがでしょうか。
一つの例としては先日の健康ウォーク。
今年からコースを変更して、街なかを300名以上の参加者がリュックサックを背負って歩きました。
市内の方はもちろんですが、加茂駅をたくさんのリュックサックを背負った方が降り立ち、加茂山や加茂川、商店街や郊外へと日常的に歩いて楽しく交流する場面をイメージすると、加茂市の価値を生かした素晴らしい取り組みになるのではと想像するところです。
〇考える市民がまちをつくる
先にお示ししたとおり加茂市の財政は楽観できない状況にあります。
この状況下で行政に全てまかせきりで憂いているのではなく、私たちの課題については私たち自身も考えることにより解決策を見出したいものです。
課題について考えるとき、
・私たちが取り組むことで解決できること
・私たちと行政が一緒になれば解決できること
・行政でなくては解決できないこと
これらを住民が主体的に整理できたなら、きっと住んでいる意義を感じられることと思います。
これはまさに私の掲げるスローガン「考える市民がまちをつくる」というもの。
私は加茂市が住む人にとって自分のまちとして誇れるものであり続けるよう、これからも皆さんと一緒に考え行動してまいります。