市民バス事業について~9月定例会の議案より~
9月16日から開会となる加茂市議会9月定例会では多くの議案が審議されます。
代表的なところでは、令和2年度の各会計決算についての認定が行われるほか、10月1日から始まる訪問介護、訪問看護などの利用者負担に関する条例の一部改正、総合計画の中の基本構想についての審議など。
今回はその中でも、市民バス事業で実証実験を行うための大きな変更が提案されていることから、市民バス運行とデマンド型乗合タクシーを併用する議案について、その概要を紹介したいと思います。
〇市民バスはどう変わる?
今定例会で採択されると、市民バス事業の実証実験が11月1日から始まる予定です。
①運行内容の変更
今まで加茂市一円を運行していた市民バスですが、今回の議案では比較的利用者の多い路線は維持しつつ、路線によっては時間帯を限定した運行になります。
少し具体的にいうと、路線数は10路線だったものが6路線となり、運行時間については終日運行の基幹バスが2路線と朝の通勤通学を中心としたものが4路線となる予定。
②運賃(利用料)が定額に
利用する距離によって運賃が変わっていたものを路線内定額とします。
利用する際の運賃は、
大人は200円(市外を含む乗車は400円)
小学生以下は大人利用料の半額
障がい者は大人利用料の半額
幼児(小学生未満)は無料
です。
例えば、今まで市役所から水源地まで行くと640円だったものが、今後は200円になるという感じ。
市内のどこから乗ってもどこで降りても200円です。
◯デマンド型乗合タクシーとは?
市民バス事業と同じように定例会で採択されると、加茂市デマンド型乗合タクシーが10月25日から始まります。
この事業は、利用したい人が予約して乗車場所から目的地まで送迎するものです。
①運行区域
②運行日と運行時間
実証実験なので土日祝日も含め休みなく、午前8時から午後7時まで運行します。
③予約方法
乗りたい2時間前までに電話予約すると乗車場所までタクシーが来ます。例えば、ご自宅から加茂病院までと伝えればドアtoドアで行けるというものです。
④運行区域
・須田区域・・・須田地区全域
・西区域・・・加茂新田、山島新田、天神林
・狭口区域・・・狭口全域、桜沢
・七谷区域・・・七谷地区全域
・市街地区域・・・上記以外の市内全域
⑤利用料金
同一区域内であれば200円が基本
隣接区域になると100円から200円増額となります。
須田区域を例に考えると、須田区域内で乗降すれば200円ですが、西区域まで行くと400円、市街地区域は600円、狭口区域800円、七谷区域まで行くと1,000円です。
〇周知はこれから
詳しくは今後、市議会で説明があり審議され、事業が認められたら市民の皆さんへ周知されます。
(混乱を避けるため、大まかな告知については15日の広報かもお知らせ版、市民バス内での掲示が行われる予定)
これにより今まで年間1億2,000万円かかっていた市民バス事業が、デマンド型乗合タクシー事業を含めて8,100万円程度になる予定です。(このうち80%が国の負担、20%が市の負担)
より市民が利用しやすい公共交通機関となるようアンケートや実態調査も行われ、約1年間の実証実験ののちに本格運行される予定とのこと。
ぜひ皆さんからもご注目いただきたいと思います。