令和元年度決算から(加茂市の借金)
前回のブログでは加茂市の収支のバランスと基金の現状について説明しました。
もう一つ気になるのは加茂市の借金の状況です。
そこで今回は加茂市の借金の様子を表す二つの指標を見てみたいと思います。
○実質公債費比率
財政規模(一年間の収入)に対する公債費(一年間に返済する借入金)の割合を示す数値です。(3年間の平均値)
資金繰りの程度を示すもので、加茂市においては10.1%。
他の地域との比較を表でみてみると
この表の上にある市町村ほど借入金の返済割合が高くなっています。
加茂市の10.1%は、新潟県平均(10.4%)及び近隣市町村などと比べると高いわけではありませんが、全国平均(5.8%)よりは高くなっています。
○将来負担比率
財政規模(一年間の収入)に対して将来負担すべき実質的な負債(現在の借金)の割合で、将来の財政負担の程度を示す指標となります。
加茂市の数値は123.0%です。
同じように他の地域との比較を表でみてみましょう。
これも表の上にあるほど割合が高い市町村になります。
123.0%は県平均(105.6%)や財政のイエローカードとなる早期健全化基準(350.0%)を考えると悲観するものではありませんが、全国平均27.4%と比べるとかなり高いものです。
・新潟県が全国と比べて高いワケは? ~参考までに~
将来負担比率をみると、全国平均27.4%に比べて新潟県の市町村平均105.6%はかなり高いものです。
これについて県では、
面積が人口に比べて大きいため道路など公共事業費の割合が高い
大災害への対応が必要だった
国の経済対策による事業に積極的に取り組んでいる
などの理由をあげています。
○借金で回らない状況ではない
正直なところ、加茂市はすぐにでも財政破綻しそうなイメージがありますが、上の2つの指標をみると借金でどうしようもないというわけではありません。
参考までに加茂市の市債現在高は93億2,962万円
そのうち国が負担する分を差し引くと実質29億5,895万円 となっています。
今回までのブログで、加茂市の令和元年度決算からみえてくる財政状況をお話ししてきました。
これらを踏まえた加茂市のこれからについて、次回のブログで書いてみたいと思います。