たきざわ茂秋加茂市議会ニュース

加茂市議会議員、滝沢茂秋の日々の活動などから見える加茂市の姿をお知らせします。

加茂市の救急搬送、その現状

万が一の事故、急病の際に何より心強いのは、専門の病院へ迅速に搬送してくれる救急隊員による救急活動。
県央地域を一体とした医療圏が形成されていますが、現在の加茂市において救急搬送はどのようになっているか調べてみました。


〇搬送時間は県平均を大きく超える

緊急の際に私たちが連絡した瞬間から病院に収容されるまでの時間は下の表のとおりです。

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2013年~2017年までの5年間のデータをみてみると、県平均に比べて6分~10分長くかかっていることがわかります。
表にはありませんが今年の1~8月までのデータでは加茂市の搬送時間は59.5分となっており、県の平均からは15分も長い状況です。
折れ線グラフからは、その差がだんだん大きくなってきているのもわかります。


〇県央以外に搬送する割合が高い

次に救急搬送の件数と県央の管内に搬送する件数管外に搬送する件数を見てみましょう。

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2009年~2018年までの10年間を表にまとめてみました。
一目瞭然、県央管内よりも管外搬送の方が多いことがわかります。
これは先の搬送時間が長くなる大きな要因でしょう。


〇不安を払しょくするために

搬送時間が長くなっていることに対し加茂市では現在、救急車両に必ず資格を持った救急救命士が二人搭乗することになっています。
一人は病院と連絡を取りつつ、必要ならば適切な処置の判断を仰ぐ役割。
もう一人が患者さんにその処置を行う役割。
これにより、搬送時間が長くなっても命にかかわることが無いよう努められています。
また県央医療圏全体で考えれば、令和5年を目標に進められている県央基幹病院の完成による医療圏内での救急搬送が管外搬送の減少と搬送時間の縮小に大きく寄与することと思います。
ただこれについては、昨今の報道等でも大きく伝えられているとおり、新潟県の財政が悪化していることを背景に県央基幹病院の計画変更の可能性が示唆されている状況にあります。
私は財政の問題と住民の命を守るための問題を同じテーブルに上げることなく県にはそれぞれの問題について解決を図る努力をしていただきたいと考えています

 

このデータのとおり一年間に約1500件の搬送を行い、今この瞬間も私たちに万が一のことがあったら駆け付けてくれる消防本部の隊員の皆さんには、安心感のある生活の一翼を担っていただいていることに対し、何をおいても感謝するばかりです。

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