たきざわ茂秋加茂市議会ニュース

加茂市議会議員、滝沢茂秋の日々の活動などから見える加茂市の姿をお知らせします。

健康を推進するまちへ(先進地に学ぶ)

前回のブログで紹介した通り、10月から加茂市において健康ポイント事業が始まりました。
こうした事業はすでに全国各地で行われており、近くは見附市がその代表的な存在になっています。
そんな中、健康増進事業を行うだけでなく、住民が参加することでどれだけ医療費や介護費用の縮小に寄与できるかをデータで検証し、将来にわたって有効な取り組みにしたいと考えているまちがあります。
10月15日、まさにそうした事業を行っている埼玉県志木市にて、その内容について研修させていただきました。


〇将来に危機感を抱いた志木市

・令和8年の段階で、高齢化率が全国1,741市区町村の中で志木市が38番目に高いという予想が示されたこと。
平成23年度の一人あたり医療費をみると、全体の医療費は県平均を下回る(県内40市中低い方から8番目)のに対し、高齢者は平均を上回る(県内40市中低い方から38番目)となっている。
平成23年度の要介護度2以上の人口割合が県内で男女ともに最も高い

これらの状況に危機感を感じた志木市は、健康寿命日本一を目指したまちづくりに取り組むことにしました。


〇その名も「健康寿命のばしマッスルプロジェクト」

平成27年健康寿命日本一を目指し、土手や河川敷など環境を活かしながら健康増進を図る事業がスタートしました。
その名も健康寿命のばしマッスルプロジェクト!
これは大きく2つの事業からなっています。

・いろは健康ポイント事業
参加者全員に歩数計を無償で貸与し、歩数や体組成など定期的に測定した数値や、健康増進につながる行動をした場合にポイントが獲得でき、商品券と交換できるというもの。楽しみながら健康づくりができるよう考えられています。

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かざすくんという端末に歩数計をかざすとポイントが獲得できます

・健康になりまっする教室
参加者それぞれの生活や健康状態に合わせ「歩くこと、筋力アップトレーニング、食事コントロール」の三位一体の指導を細やかに行う健康づくり事業です。


〇その効果はどれくらい?

平成27年度から始まって30年度までの3年間の効果は、

・運動教室参加者は一人あたり78,299円の医療費削減を達成!
 (内訳は参加者医療費129,671円、一般医療費207,970円の差引額)

要介護度2以上の県内順位は平成29年で男性4位、女性3位。まだ高いものの少しずつ効果があらわれています。(以前は男女ともに1位で最も高かった)


〇思わぬ効果も!

健康事業に参加してから、関連事業以外の市の事業やイベント、地域活動やサークル活動に参加するようになったという声が多く、アンケートからもそれが明らかになっています。
健康づくりを進めることで市民の様々参加意識が芽生え、地域の活力につながる
現在は市民力を活かし、歩くことを意識したノルディックウォーキング全国大会も行われているとのこと。
さらには、食育推進計画、歯と口腔の健康プランなど新たな健康づくりの展開も始まっています。

加茂市においても少子高齢化が進むことが大きな課題となっています。
そんな中でできる健康増進と市民力アップ
おおいに学べるところではないでしょうか。