30年度予算に反対・私の意見
平成30年度の一般会計予算が13対3の賛成多数で可決承認されました。
私はこの予算案に対し、討論をもって反対しました。
以下、その内容です。
〇加茂市の予算、特徴は
加茂市の一般会計は例年、当初予算額と決算額を比較すると、不用額が多くなる傾向にあります。
これについて市長は、
- 特別交付税が減らされないための措置であること
- 税収の見積もりが少なすぎると歳出の計上に支障をきたすこと
- 思わぬ出費に対する措置であること
以上の3点を理由とし、予算編成の際には金額を多く見積もり、実際の執行においては節約を行うことで加茂市の市政の水準を保っているとおっしゃっています。
〇この予算、議会審議の意味はある?
この考えの下での予算は、あくまでも編成のための予算となり、行政側には執行する意思が伴わないもの、つまり私たち議会が採択したとしても、その議決の意味をなさないものとなります。
予算執行において不用額が発生するのは致し方ない場合もあり、一概に否定するものではありません。また、予算に一定の弾力性が必要なことも理解できます。
しかし行政が、予算にはそもそも編成と執行に違いがあるのだという考えを前提に、さまざまな事業を進めていくことは、それらを審議する市議会を軽視するものであり、私たち市議会は市民から負託を受けている以上、適正な予算計上とその執行を求めていかなければいけません。
〇具体的な例を挙げると…
土木費においては、30年度の予算に舗装道路等補修工事費が1千万円計上されておりますが、同額の予算を計上した29年度は97万2千円の執行です。これは今年度に限ったことではなく、毎年執行率は10%程度となっており、必要があっても執行ができない状況が続いています。
〇予算を計上する上で大切なこと
財政状況がひっ迫する中、私は市が事業を行うための予算計上において、最も重要なことは市民生活の不安感の解消にあると思います。
〇30年度事業で象徴的なもの
例えば0歳児の医療費を無料にする事業が30年度予算概要で一番に掲載されています。
(詳細は、前回のブログをご覧ください)
無料になるのは当事者にとってありがたいものですが、すでに医療機関を利用するに心配のない制度整備をしている中で、その点をさらに拡充するより前に、現在の子育て環境において不安要素はどこにあるのかを精査し、不安感の解消を目的とした施策にこそ予算を計上するべきです。
〇予算は市の役割を反映するもの
私は、行政が市民の生命と財産を守るものとして、市民や現場の声に耳を傾け、当初予算の編成が実態に即したものとなるよう精査し、市民生活の更なる向上と安心感をもたらす事業の執行を心掛けていただきたいと考えます。
以上、私の反対理由を述べた討論の内容です。
皆さんはどうお考えでしょうか。