たきざわ茂秋加茂市議会ニュース

加茂市議会議員、滝沢茂秋の日々の活動などから見える加茂市の姿をお知らせします。

このままでいいのか、美人の湯(その3)

12月定例会での美人の湯に関する一般質問、答弁に対し再質問を行いました。

 

〇美人の湯の存在意義について

・再質問
様々な議論を行う中で、そもそも美人の湯の存在意義はどこにあるのかについて共通認識を持っていなかったため、それぞれの主張が噛み合わない点が多々ありました。
そこで、美人の湯は福祉目的の施設か、それとも営利目的の施設か、まずはその点を明確にすべきと考えます。市長の見解をお聞かせください。
・答弁
これについて市長は「美人の湯は福祉目的の施設である。少なくとも営利目的の施設ではない。」と答弁されました。

 

〇市外への無料送迎バスについて

・再質問
営利目的の施設ならば集客と売り上げがその成果となりますが、加茂市民の福祉目的の施設であれば、市民がこの施設を利用しやすい環境を整えること、市民にとって有益な事業を行うことが運営の中心となるべきです。
加茂市民の福祉目的に照らし合わせたとき、わざわざ経費をかけて市外への無料送迎バスを出す意味はどこにあるのでしょうか。
・答弁
これについて市長は「市外のお客は大事であり、これにより運営は楽になる。」と答弁されました。

 

〇所感

今回の質問を通じて、市(市長)は現状を大きく変えることは全く考えていないことが明確となりました。


はたしてそれでよいのでしょうか。
私は、福祉目的で美人の湯が存在することについては否定いたしません。
しかし、福祉をもっと大きくとらえ、温泉を楽しむ施設利用にとどまらず、市民生活の価値向上もその役割に加えていただきたいと思います。
つまり、美人の湯は「市民にとって有益な施設」とするべきです。

・美人の湯を軸とした企画「加茂の良さを発信する有益な施設」
今回提案した様々なイベントは、加茂市の中でも特に環境の良い七谷地区の価値と、加茂に内在するマンパワーを活用して、加茂市全体の価値向上と活力の増進を図りたいというものでした。
年間10万人の集客を誇る美人の湯において、AKARIBAやマルシェなどイベントにより加茂の魅力をアピールすれば、温泉を楽しむ施設としてだけでなく、加茂の良さを発信する施設としての存在意義が生まれると思います。

・市外送迎バスの有料化について
上記のように、加茂の良さを発信する施設として、その対象者を市外から集客するために無料送迎バスを運行するならば理解もできますが、現状では市民にとって有益とは思えません。

 

〇本当に必要なものは何か?

普段から私たち市議会は、安心して市民が生活していけるよう生活基盤の整備を求め活動していますが、それと同じだけ現状を厳しく見る必要があります。
美人の湯については、厳しい財政状況の中、毎年1億円程の赤字となっている現状に対し、存在意義を勘案しても赤字の縮小は取り組むべき事案です。
その意味から、今回は温泉の再検討および市外送迎バスの有料化を提案させていただきました。

これからの加茂は、「無くてはならないもの」「あったらうれしいもの」を区別して、まずは「無くてはならないもの」を維持していくことが大切なのではないでしょうか。

そのような思いで、今回の質問を終えました。