たきざわ茂秋加茂市議会ニュース

加茂市議会議員、滝沢茂秋の日々の活動などから見える加茂市の姿をお知らせします。

このままでいいのか、美人の湯(その1)

かねてより市議会でその活用方法や運営、経営状況について議論がなされている市民福祉交流センター「加茂美人の湯」。

質問を受ける度、市長は支出を減らし収入増を図っている旨の答弁をされています。おそらく行政として経営努力はなされているものと推察しますが、それがなかなか結果として表れていないのが現状。

そこで、この度の12月定例会の一般質問において、いくつか提案をいたしました。

 

〇28年度の実質の赤字額は1億849万円

平成14年にオープンした加茂美人の湯は、毎年約10万人の入館者がある一大事業ではあるものの、28年度の決算において収入8496万円、支出1億7726万円、差引9230万円の赤字となっています。

しかしこの中には、美人の湯管理係の正職員3名分の人件費1619万円が含まれていないので、実際には9230万円に1619万円を加え、合計1億849万円の赤字となります。

 

〇提案その1、「美人の湯を軸とした企画」

 環境の良い立地を活かし、さらに年間来場者10万人という来場者に向けて、美人の湯館内及び近隣でのイベント等を開催してはいかがでしょうか。

館内においては、休憩室はお休みの方もいらっしゃるので、フロントホールを利用して、お正月の頃に餅つき、節分に豆まき、七夕、お月見、また浴室で冬至のゆず湯など、四季折々のイベントを比較的小さな規模で開催できると思います。

また近隣で行う例として、

・AKARIBA in 美人の湯

市民の協力の下で「AKARIBA in 美人の湯」を開催し、灯りで美人の湯周辺を彩る。毎年、2日間で3万人の方が訪れるといわれるAKARIBAですが、昨今、市内の様々な場所で開催されています。このイベントは加茂市の価値を高めるものとなっていますので、もともと素晴らしい環境にある美人の湯をこのイベントでアピールできれば、今以上に多くの方からその良さを認知いただけるのではないでしょうか。

・屋外でのライブイベント

加茂市ではアマチュアの音楽活動をされている方が多くいらっしゃいますので、そういった方々のライブイベントを屋外で開催してはいかがでしょうか。

・軽トラ市やマルシェなどの開催

2~3か月に一度程度の間隔で一回り大きな市場を開催してはいかがでしょうか。軽トラ市、マルシェなど、市内の多くの方が関わることで、多岐にわたるイベントができると思います。

 

〇提案その2、市外への送迎バスを有料化して赤字削減

車を運転しない方からも利用いただける策として無料シャトルバスを運行していますが、定期的なシャトルバス及び市内の無料送迎バスは現状を維持しつつ、市外においては有料とするべきではないでしょうか。

現状を見てみると、

28年度、送迎バスの利用は366件で4707人。

そのうち市外利用は185件で2507人。

かかった経費は全体で445万4千円。

1人あたり946円となりますが、市外の場合は距離数が多くなるので、市外利用者1人あたりでは1000円以上かかっています。

ということは、入館料800円をいただいたとしても200円の持ち出し、つまり加茂市はお金を払って市外の方から来てもらっているということになります。

もちろん市外の方からご利用いただけるのはありがたい事ですし、より多くの方からご利用いただきたいところではありますが、加茂市の財政的な状況を考えると、市民へのサービスを第一とし、あえて大きな経費をかけて市外の方を無料送迎する必要はないと思います。

 

〇提案その3、天然温泉にこだわらず湯の花での運営も検討すべき

 現在、美人の湯においては定期的に温泉施設のスケール工事など改修が必要となっており、そのための経費を考えると、私は今後も温泉を維持するか検討をすべきであると思います。

実際、美人の湯と同程度の施設で、温泉ではなく湯の花で運営している施設も多く存在していますので、私はひとつの策として、温泉ではなく湯の花で営業する場合で考えてみました。

過去に、美人の湯で温泉井戸掃坑工事を行っている時期に使用した湯の花の量をもとに計算すると、一日当たり18.5袋必要です。

10袋入り箱で14,904円ですから、一日当たりの経費は14,904円×1.85箱=27,572円となります。営業日を350日として、一年間で965万円です。

スケール工事や水処理の点検料等を考慮すれば、経費はかなり節減できるものと思われます。

 

以上、市民にとって福祉交流センターの役割を最大限に発揮した加茂美人の湯として、施設及びその周辺環境を活用した提案をさせていただきました。

 これらについて、市長より答弁がありました。その内容については次のブログで報告いたします。