たきざわ茂秋加茂市議会ニュース

加茂市議会議員、滝沢茂秋の日々の活動などから見える加茂市の姿をお知らせします。

官民連携で健康増進を!

ずっと健康でいたいのは誰もが思うこと。
市町村にとっても、住民が健康であれば医療費や介護等福祉費が削減でき、さらには活動的になることで地域の活性化にもつながるため、おおいに理想とするところでしょう。
2月16日、こうした取り組みを実際に行っている、埼玉県志木市の「健康寿命のばしマッスルプロジェクト」に深くかかわる山下和彦先生の講演会が、株式会社山忠さんの主催で行われました。

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医療費と足に関係があるって本当⁉


〇医療費がかかるのは主に2つの疾患

後期高齢者(75歳以上)の医療費で割合が高いのは慢性疾患(高血圧や糖尿病など)と関節疾患(ひざの痛みなど)。
これがツートップだそうです。


〇身体の衰えは足から

身体の衰えは、筋力低下、歩行困難など、足の機能が低下することにより始まると言われます。
特に「足は第2の心臓」と呼ばれるとおり、その状態が循環器にも影響しているのだそうです。
だから転んで骨折などしたら大変。ともすれば身体が弱って外出しないため精神的に閉鎖的になり、うつ病認知症のリスクが格段に向上してしまいます。


志木市が行う健康増進事業

埼玉県志木市では山下先生が協力し「健康寿命のばしマッスルプロジェクト」を行っています。
その特徴は、
市が無償で歩数計を貸し出し、市内26か所に歩数データ等を送信できる専用端末と体組成計を設置。健康増進につながる行動をした場合にポイントが加算され、ポイント数に応じて商品券を受け取ることができる
・様々な健康増進事業を行い、その評価として参加者の歩数データ、体組成データ、体力測定結果、健診結果、 医療費の状況を大学と協力して分析し、活動の効果を科学的にみていく。
というもの。
平成30年度では2718人の参加者がいるそうです。
楽しみながら健康増進、さらにはポイントで商品券ももらえるということで、参加者には好評。
市の医療費についても、参加している方の医療費が約4万円低くなっているという効果がみられます。


加茂市ならどんな政策がいい?

歩くこと、健康増進活動に参加することで健康が維持でき、さらにはポイントがたまって商品券がもらえる、住民にとっては一挙両得です。
このような志木市の健康増進事業は、加茂市においても導入できる事柄だと思います


〇官民連携で事業を地域で盛り上げる

市の事業として行うならば、今回の講演会を主催された株式会社山忠さんをはじめ、地元の事業所が健康増進事業に関わるのも大切なことだと思います。
特に今回の講師、山下先生が行っている事業においての健康的効果の検証は、行動内容やイベントの興味の有無を分析することで参加者の求めるサービスも把握でき、ビッグデータとして新たな事業にも活用可能です。
また官民連携によるプロジェクトとして、福祉・健康をキーワードにした商品の開発なども可能でしょう。


〇美人の湯をランドマークに

私は「美人の湯」が健康増進のランドマークとなってほしいと思っています。
周辺環境をトレッキングコースとして設定したり各種イベントの開催を企画したりと、七谷地区の素晴らしい環境を活かし、市民の健康の象徴として活用できれば、その存在も意義深いものとなるのではないでしょうか。
現在は財政を圧迫する根源の一つとして批判されることもありますが、その運営内容は精査するとしても、存続しながら市民にとってより良いものになればと思います
美人の湯、そもそも「市民福祉交流センター」ですから。

今回の講演会は、これからの加茂市の予防介護・健康増進事業に寄与できる事業の、大きなヒントとなる意義深いものでした。