たきざわ茂秋加茂市議会ニュース

加茂市議会議員、滝沢茂秋の日々の活動などから見える加茂市の姿をお知らせします。

加茂市の財政状況、その厳しさ

12月1日の新潟日報朝刊1面に「加茂市 基金残高87万円」という記事が掲載されました。
これは29年度決算額における財政状況の厳しさを報道したものです。

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〇平成29年度の決算は?

平成29年度の一般会計決算収支
歳入総額 117億9281万円
歳出総額 117億5883万円
形式収支(見た目の金額)では3398万円の黒字ですが、基金(市の貯金)の増減などを加味した29年度の一年間だけでみると1億7703万円の赤字となりました。(実質単年度収支といいます)

そんな中で今回の報道にある基金残高87万円、これは県内で最低の金額です。
29年度一年間の基金取り崩し額は7544万円。
私たちの家計で考えれば、生活費が苦しいので貯金を使ってしのいだという感じ。

 

〇経常収支比率の厳しさ

もう一つ、経常収支比率99.9%という数字も記事に示されていました。
これも新潟県内で最も悪い内容です。
歳入(市の収入)の中で地方税のように毎年決まって入ってくる金額と、歳出(市の支出)の中で人件費など必ず出ていく金額の比率を表すのがこの経常収支比率。
加茂市が99.9%というのは、自由に使えるお金がほぼゼロだということを示します。

 

〇なんでこんなに厳しいの?

29年度単年度でみると夏の豪雨災害、冬の豪雪災害と、災害による支出が多かったことが挙げられます。
必ず入ってくる金額と出ていく金額がほぼ同じ中で災害が起きたら、財政はひとたまりもありません。
本来、そういった予定外の支出のために備えるのが基金ですから、今年度は少ないながらも基金を取り崩してなんとかなっているように見えますが、これからは基金が無いので厳しさが増してくるでしょう。

 

〇市議会での審査は?

12月定例会ではこの決算について審査が行われます。
市民の代表として、限られた財源が本当に必要なところに支出されているのかを精査し、今後の市政に反映させるのが市議会の役割ですので、その責任の重さに応えるべく真摯に取り組んでまいりたいと思います。