アスクルの倉庫火災から学ぶ
今年2月、アスクルの倉庫で13日間にわたる大規模な火災が発生しました。
加茂市・田上町消防衛生保育組合議会は、この件について概要を伺うべく、この倉庫のある埼玉県の入間東部地区消防組合を訪れ視察研修いたしました。
今回この研修を行った背景には、加茂市で平成25年8月に建築用合板を大量に保管する工場兼倉庫が3日間延焼した事案があったことがあげられます。
〇出火から鎮圧、再び延焼拡大
2月16日に出火したアスクルの倉庫は、延べ床面積7万㎡という巨大なもの。
北側から燃え広がった火災はほとんど窓のない施設のため中心に対して消火活動がままならず、その様子も窺うのが難しかったそうです。
それでも一度は鎮火に向かい落ち着いたと思った矢先の19日、今度は南側から延焼拡大が発生しました。そのとき消防隊員が中におり、指揮指令の中心であった消防長は内心、殉職者の発生するほどに甚大な事故を覚悟したそうです。しかし幸いにして怪我人の発生はなく、その後の対応が続けられ22日に鎮火、13日間に及ぶ消火活動がようやく終了しました。
〇大規模火災の中で人的被害は最小
近隣消防本部から41隊の応援出場もあり、怪我人は5名あったものの重症者はゼロでした。また付近の住民は、火災発生から安全が確保されるまで三芳町の用意した避難所で生活したため無事。
〇組合議会として確認すべきこと
この大規模火災を受け、国の検討が現在もなお行われています。
我々の消防本部においては、その管轄内に大規模な木工業者や製材所、大規模工場を抱える中で、日頃からの消防体制の確認作業はもとより、近隣消防本部との連携や資機材の十分な確保がこういった大規模火災の重要な対策となることを痛感しました。
組合議員として、現状不足しているものがあるとすればその提案も必要だと思っています。