たきざわ茂秋加茂市議会ニュース

加茂市議会議員、滝沢茂秋の日々の活動などから見える加茂市の姿をお知らせします。

これからの防災について~防災講演会より~

1月15日、加茂文化会館にて「これからの実のある防災について」と題し燕市職員で地域防災マネージャーの十河浩(そごうひろし)主幹より講演いただきました。

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参加したのは市役所職員、監査委員、区長、民生委員そして市議会議員。
内容は、
〇市民への情報発信の難しさ
〇災害に市町村の境界は無い
〇命を守る避難行動
以上の項目です。


〇情報発信の難しさ

災害発生時、多くの方が避難勧告が発令された時が避難のタイミングだと感じることでしょう。
しかしこの考えが、逆に避難勧告が出るまで避難しないで大丈夫だという妙な安心感につながる、これが実は危険なのだそうです。
さらに避難勧告が出された後でも避難しない人も多い。
それは
身に迫る危険を認めようとしない・認めたくない(正常性のバイアス)
あいまいな状況下では他者の行動に従う(同調行動のバイアス)
自分の都合の良い情報のみで判断したくなる(現状への思考の停止)
などの心理的作用が働くからだそうです。

これらのことから市としては、住民に適切な危険を感じさせる情報発信が今後は求められるところです。


〇命を守る避難行動

・私たちに大切なのは自ら判断すること
私たちにおいては、専門家の意見よりも目の前で起きている状況をみて行動するのが「命を守ること」につながります。
例えば市から避難勧告が出されていなくても、近くの川が氾濫しそうになっていたら自らの判断で避難所へ行くとか建物の二階以上に避難するなどの行動を開始することが大切です。

・防災体制の構築
これから加茂市は、住民一人一人が自ら行う防災活動や自主防災組織などの住民による自発的活動(自助・共助)を促進しながら市と連携して防災体制を作っていくと思われます。
もちろん情報発信や避難所の運営をはじめとする、個人や地域では解決できないことについては市の役割(公助)として行っていくのが前提ですが。


今回の防災講演会を市が行った意味を考えたとき、市民として私たちの役割はどんどん大きくなるでしょう。
最後に十河主幹がおっしゃっていた
「防災にだけ強い地域は無い。日常のつながりを前提として防災にも強い地域があるということ。」
という言葉に集約されるとおり、コミュニティの力を高めることが結果として住民の安心できるまちとなるのだと感じました。