学校施設の安全、避難所の安全(その1)
平成29年加茂市議会12月定例会において、学校施設の耐震化などについて質問しました。
〇学校は教育施設であり避難所である
学校は、地域の子どもたちが学習・生活する場です。当然のことながら、災害発生時に安全な避難ができなければ、安心感のある環境とは言えません。
また、学校に関わらないように感じる方でも、災害発生時には学校施設が避難所となることから、学校施設の耐震化はけっして他人事ではありません。
そこで、今後改修が求められる学校施設について質問をいたしました。
質問の概要は以下のとおりです。
〇加茂小、下条小、石川小体育館のつり天井の改修
加茂小、下条小、石川小の各体育館は、文部科学省が震災時に被害が想定されるとする規格のつり天井と照明設備になっています。
私は、子どもたちの安全と避難所としての役割を確保するため、早急な対策が必要と考えます。
・市は問題を認めているが後送りにしている
市長は以前「これらのつり天井は撤去し、照明設備は付け替えたい。このためには3校合計で約78,000千円必要であるが、交付金は3分の1の26,000千円、差し引いた52,000千円を加茂市が支出しなければならない。早急に行いたいが、東京オリンピックに向け勤労者体育センターと下条体育センターに冷暖房設備を整備するためその後とせざるを得ない。」と答弁されました。
・来年度の予算に計上を求める
各体育館の冷暖房工事は年度内に終了予定です。
そこで私は来年度の当初予算に、三校の体育館のつり天井撤去と照明設備の改修を盛り込むべきであると思いますがいかがでしょうか。
〇非常階段が使用禁止!?
下条小学校、石川小学校、葵中学校の屋外非常階段の腐食への対応について伺います。
28年12月定例会において、この三校で非常階段の劣化が激しく、児童・生徒が安全に避難できない状態となっており、階段自体に崩落の危険すらあるということで、これらの改修を提案させていただきました。
この件に関しましては、今年度当初予算に三校の非常階段付け替え工事が盛り込まれ改修を行う予定となっています。そこで、現在までの進捗状況を伺います。
〇葵中学校は震度6強で崩れる恐れあり
建築物の耐震改修の促進に関する法律の規定に基づく、要緊急安全確認大規模建築物の耐震診断について伺います。
・旧耐震基準の大規模な建物は調査が必要
昭和56年5月31日以前の旧耐震基準で建てられた建築物のうち、病院、ホテル等の不特定多数の者が利用する大規模建築物等が対象で、加茂市においては葵中学校と加茂文化会館が該当いたします。
・調査の指標はIs値で表される
耐震診断結果はIs値という構造耐震指標で表されます。
この数値が
0.3未満ならば震度6強の地震で倒壊または崩壊する危険性が高い
0.3以上0.6未満は震度6強の地震で倒壊または崩壊する危険性がある
0.6以上は危険性が低い
というもので、文部科学省では公立施設においては概ね0.7を超えることとして、そのための補強工事の実施について補助対象を定めております。
・葵中学校はIs値が0.4
葵中学校につきましては昨年度、耐震診断を行いIs値は0.4でありました。
参考までに新潟県の管内の該当施設における診断結果は、
Is値が0.3未満 5施設
Is値が0.3以上0.6未満 6施設(葵中学校はここに含まれる)
Is値が0.6以上 33施設(文化会館はここに含まれる)
合計 44施設
となっています。
診断の結果、葵中学校は震度6強の地震で倒壊または崩壊する危険性がある施設でした。
・今後の耐震補強工事について
前回の答弁では、葵中学校の耐震補強工事については、今後の財政状況をよく見極めながら慎重に進めていく必要がある、とのことでしたが現在のお考えをお聞かせください。
これらの質問に対して、市長より答弁がありました。
答弁の内容については、次回のブログで報告いたします。